おばあちゃん、ありがとう
久しぶりに、祖母がくれた手紙を読み返しています。
祖母は、幼い頃に母親が亡くなった私を育ててくれました。
大学で一人暮らしを始めた頃にもらった手紙。字を書くのが苦手と言っていたけれど、手紙を書いてくれてありがとう。
先日、祖母が91歳で永眠しました。
亡くなる数日前、病院では少しの時間だけ祖母に会うことができて、「おばあちゃん」て呼びかけるとほんのわずかだけど反応してくれて、ああきっとこれが最後の話せる機会なのかもしれないと、後悔しないように何か話そうと思って、でも祖母の耳元で「おばあちゃん、ありがとう」と言うだけで精一杯でした。
祖母の髪や細くなった手をなでているだけであっという間に時間が過ぎました。
通夜の前に湯かんをしてもらい、告別式の棺の中で花に囲まれた祖母はきれいで安らかな顔をしていました。
祖母との日々を思い返すと、たくさん謝りたいこともあるけれど、今は感謝の気持ちでいっぱいです。
おばあちゃん、育ててくれてありがとう
ご飯を作ってくれてありがとう
一緒に遊んでくれてありがとう
小さな身体で自転車の後ろに乗せてくれてありがとう
病気のときに看病してくれてありがとう
学校に行ってるだけで褒めてくれてありがとう
私のことで泣いてくれて、喜んでくれてありがとう
妻との結婚を祝福してくれてありがとう
子どもたちをたくさん可愛がってくれてありがとう
長生きしてくれてありがとう
家族と共に毎日を大切に生きていきます。